リアル コミック8 歩けない世界の9秒台

リアル

(『リアル』より引用)

リアル 概要

右足を失ってから車椅子バスケに取り組む戸川清春。高校中退のバスケットボールを部活でやっていたバスケットボールを愛す野宮朋美。野宮朋美の同じバスケ部だったが交通事故で下半身不随になり、車椅子バスケに活路を見出そうとする高橋久信。この三人がバスケットボールという接点で話が展開されていく漫画。

リアル 今回のあらすじ

高橋は現実に向き合いながらリハビリを再開する。基本的なイスの上り下りを床トランスに苦戦しているなか、同じリハビリをする花咲ができているのをみて驚いていた。自分にはでき、健常者だったら見向きもしなかったような人間にできることに。苛立ちを覚える。高橋は歩行訓練がしたいという。しかし、もう歩くことができない脚に、歩行訓練はいらなかったが現実を知ってもらうためにもさせることにし、高橋は絶望を覚える。

健常者なら話かけることすらしなかっただろう高橋は、花咲に話しかけた。花咲の話になんとなく励まされ、高橋は床トランスを再開する。

野宮は、タイガースがドリームスに負けたとしても進む道が続いていることに嫉妬しながらも就職面接が上手くいかない。長野の夏美のところへ来ていた。夏美に涙をみせた。夏美が漫画を書いていることを知り、夏美の思いの強さを知る。野宮は、清春も夏美も心の強さで前に進んでいることを知り、自分もやりたいことをやり抜こうを心に決め、プロバスケットボール選手になるためのトライアウトに出るために体を鍛え始めた。

リアル

(『リアル』より引用)

リアル 今回の感想

高橋が足を踏み入れた「歩けない世界」では、いままでの自分の絶対的物差しになっていたものが崩れていき、それを受け入れられてから前に進めるようになる。それは大変なことだと思う。特に高校生のような物差しができはじめて、それを軸に生きはじめている人間にとって受け入れがたいことなんだろうと思う。

見えないだけで”ただのマイナス”ではない

視覚障害者を可哀想な人だからという物差しで計る健常者は少ないないと思う。しかし、あるサービスを受けたことで少し考えが変わった。そこには、目が見えなくても活き活きと働いている視覚障害者がいた。暗闇のなかでモノに触れてみたり、橋を渡って見たり、仲間と相談しながら何か成し遂げたりする「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」という体験エンターテインメントだ。健常者を暗闇の中で案内するナビゲーターが視覚障害者がやっており、健常者よりもスムーズにナビゲートできるわけなので、その世界では逆転しているのだ。そして、暗闇になることによって、物事の認識やとらえ方や感じ方がいままでの世界と全くことなるのだ。気づかなかったことに気づき、感じられなかったものが感じらる世界。その体験をしてから、考えるのだ。盲目の人は、果たして自分らの物差しとは全く異なった物差しを持っていて、もし、健常者が盲目の人に対して「可哀想」と思うことと同じように、盲目の人も健常者に対して「可哀想」的な見方もあるのかもしれない。(悪い見方の例ですが)

たまたま現実という重なっている部分があるだけで、全く違うのではないかと思うのだ。

余談だが、日本のダイアログ・イン・ザ・ダークが元にしたかはわからないけど、日本のダイアログ・イン・ザ・ダークが生まれる前に、1999年スイスで「ブラインド・クー」という暗闇の中で食べるレストランがあり、そこでも視覚障害者が働いていてウェイトレスをしている。ここから火がつき、全世界で「ブラインド・クー」のコンセプトを真似たレストランやイベントが行われてきた。

ダイアログ・イン・ザ・ダーク
http://www.dialoginthedark.com/

暗闇レストラン「ブラインド・クー」
http://www.swissinfo.ch/jpn/%E6%9A%97%E9%97%87%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3-%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89-%E3%82%AF%E3%83%BC-/1934066

上記の例のようにすべての障害者が職につけるわけではないが前に進むためには前のめりになれるものに着手するのが一番。夏美は漫画、野宮はバスケ。確か、ブラインド・クーを作った方も障害者だったような…(ソース探したけど見つけられなかった)

リアル

(『リアル』より引用)

「歩けない世界」にもきっと「9秒台」はあるんだ
(爺と花咲|リアル)


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です