残響 1 「スカイハイ」高橋ツトムの新連載 壁ドン

残響 壁ドン

(残響より引用)

残響 概要

ある工場町に暮らす少年・智(さとる)。隣部屋に住んでいる老人が毎週水曜日のデイサービスの後に智を呼び、話につき合わせていた。物語は○期の迫った老人が智に、ある頼みごとをしたことから動き出す。

残響 今回のあらすじ

工場町に住む少年・智(さとる)。猛暑なのに年々暑さを感じなくなってくる。身体が生きていないからだと感じる智。壁の向こうから壁を叩く音「壁ドン」がする。毎週水曜日、デイサービスがある日、隣部屋に住む老人が、壁にボールを当てて智を呼ぶ。

ドアを開けると老人が横たわり智を呼ぶ。智は競馬の話なら帰るというが、老人は座れという。老人の体には刺青が入っている。元厳つい人らしい。話はつまらないがお互いヒマだから付き合っているという。

残響 老人 瀬川

(残響より引用)

老人は智にほしいものはないかと聞くがないと応える。老人は今日が智の誕生日だろと聞き返す。老人は来年には祝えないから今年祝ってやろうかと。末期で長くないという。それを聞いても智には関心がない。

老人はやぶから棒に押入れを開けてみろと。智が押入れを開けるとそこには人間の頭蓋骨が置かれていた。智は微動だにしない。老人は智が驚かないことを察していた。でも智は偽物だろというと本物だと返す。続けて、老人はその頭蓋骨の主以外に二人○しているという。昭和30年代に。

老人は智に頼みごとをする。頭蓋骨の横に置かれている封筒には500万円がはいっている。それをやるかわりに自分を○してほしいという。何事にも無関心だった智だが、この申し出に驚いた。

老人は、頭蓋骨のさらに置くにある封筒のなかを智に確認させる。拳銃が入っている。それで一発で済むからと。老人は、自分のような人間が病で○ぬのは贅沢だという。ひと思いに逝かせてほしいという。昔の恨みだと思われて誰も智のことを疑わないから大丈夫だという。500万円と銃を持って逃げてくれと頼む。智は昔の仲間に頼めばすむことじゃないかという。

老人は、以前、智が猫にエサをやっているところを見たが、目が○意の塊だったという。弱いものを攻撃する男。性根が卑しいのだと。だから、自分をやって金を手に入れてくだらない人生を変えてみろという。衝動をぶつけるなら自分より強いやつに向けろという。

智はゲームセンターで働いていた。ガラの悪いチンピラがくだらない理由でクレームをつけてくる。殴られて罵倒されても何もできない智。このときに、老人が持っていた銃があればと思う。

しかし、その日以来、老人が「壁ドン」で智を呼んでも智はいかなかった。秋になり、水曜日がきても老人からの「壁ドン」がない。智は老人の部屋を訪ねる。呼吸も浅くなった老人は、智に○を待ち見下ろすだけの卑しい人生なら○すと逆に老人は脅す。涙が出てきた智は座り込み、何故呼ぶのがデイサービスのある水曜日だけなんだと聞く。老人は身だしなみだという。シャンとしたまま○にたいと。しかし、今日は水曜日だけど呼ばなかった理由を聞く。老人はもう腕があがらないのだという。

残響 老人 瀬川

(残響より引用)

智は決心をする。銃を持ち、一線を越えたら無事でいられるのかと自問自答する。しかし、そもそも無事とはなんだ。ただ、夏を暑いと感じたいだけだと。智は老人にこの後どうしたらいいと訊ねると、老人は自分が○した遺族に香典でも払ってきてほしいという。住所は封筒に書いてあると。そして、二人は笑い、智は引き金を引いた。

冬になり、雪降る中、智は街中でゲームセンターでクレームをつけてきたチンピラにバッタリと出会い、人気のないところへ連れて行かれる。そこで、智は拳銃を突きつける。

智は、老人が昔○した遺族の住所へと向かった。そこは、厳つい人の事務所だった。

残響 智

(残響より引用)

残響 今回の感想

まだ日本が経済の高度成長する前、終戦してからの間もない混乱の時代の若者の物語が展開されていくんだろう。ゲームセンター勤めの若者が拳銃一丁手に入れて新しい人生を歩んでいく。

その時代はわからないけど、拳銃ひとつでかわるものだろうか。老人が言っていた「衝動をぶつけるなら自分より強いやつにしろ」というが、拳銃を持った時点で強くなっちゃうのは単なる武力の話じゃないということだろうか。チンピラに勝てたのも拳銃があったから。もちろん、智の気持ちがかわらなければそもそも勝負の土俵にあがれない。でもあがれたのが拳銃のおかげだとするなら、やはりそれは「圧倒的な武力」を手に入れたからじゃないのかな。


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