へうげもの コミック2 趣味と実益を兼ねた織田信長の政策

へうげもの

(『へうげもの』より引用)

へうげもの 概要

へうげものは、『出世』と『物』、2つの【欲】の間で日々葛藤と悶絶を繰り返す戦国武将【古田織部】の物語である。茶道や茶器、美術や建築など、戦国時代に花開いた「美」や「数奇」からスポットライトをあてて同時代を切り取った作品。

へうげもの 今回のあらすじ

羽柴秀吉が明智光秀を唆し、織田信長への猜疑心を植え付けていく。一方、古田左介は武功をあげるため、無理な交渉事でも買って出る。秘策として、自分で作った茶器などを持って名器だとホラ吹き、交渉を成功させようとする。

光秀は功労者をもっと労うべきだと信長に進言するが、信長は織田一族だけにより良い褒美と取らせることを目の当たりにした光秀は、秀吉に言われた言葉が大きく覆いかぶさる。

なかなか動かぬ光秀に痺れを切らして秀吉は、単身本能寺に忍び込み信長を切る。その直後、光秀の軍勢が本能寺を攻める。

 

へうげもの

(『へうげもの』より引用)

へうげもの 今回の感想

戦国時代に詳しくないので明智光秀が何故謀反を起こしたのかはしらない。この作品からすると織田信長は一族だけが人の上に君臨し、仕えた者を二の次にしているとなれば、信長に仕えていても未来は見えてこない。光秀の謀反はわからないでもない。

信長が茶の湯を利用する(茶器を家臣への恩賞として利用する目的)説があるようだけど、信忠に家督を継がせた後、茶器を持って家臣の家に移っているという記録があることから、本心から茶の湯を楽しんでいたのではないかとも思う。

本当に好きなものを、みんなに広めたことで自分の価値観と家臣の価値観を一緒にしていたほうが良いのは組織としては統制がとりやすいし、土地という恩賞には限界があることがわかっていたはずなので、それに代わるものとして「茶器(茶道具)」にしたというのは、信長自身にとって趣味と実益を兼ねた公私共に理に適った仕組みだと思う。それを意識的にやっていたとしたらすごい人物だね。

信長は「名物狩り」を行い、全国から名物茶器を収拾していたことも事実だが、名物茶器を家臣に分けていたことも事実。

柴田勝家→柴田井戸(茶碗)、天猫姥口釜(釜)
丹羽長秀→白雲(茶器)
明智光秀→八重桜(茶器)
羽柴秀吉→乙御前(釜)
織田信忠→初花(茶器)、松花(茶器)
大友宗麟→新田(茶器)
今井宗及→紹鴎茄子(茶器)
津田宗及→珠光文琳(茶器)

また茶会を開くことも禁じていて、茶会を開けることを許されること自体が名誉という仕組みを作り上げた。作中にて、大仕事をした滝川一益が茶器を欲したが適わぬかったように恩賞として与えないこともあったようだ。


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